沖縄野鳥

アオアシシギ

沖縄ではいろんな場所で見かけるシギ

群れで休む - 2025.02.23 三角池(沖縄県豊見城市与根)
群れで休む - 2025.02.23 三角池(沖縄県豊見城市与根)

アオアシシギは全国的には旅鳥として知られていますが、沖縄では冬鳥として飛来し、池や川、干潟などの多様な環境で見られます。6月・7月を除いてほぼ一年中観察できるため、沖縄では比較的なじみのあるシギのひとつです。群れで行動することが多く、干潟や水田を歩きながら採食する姿をよく目にします。

青い足の名前の由来

アオアシシギがマングローブ林で休む様子 - 2025.02.26 佐敷干潟(沖縄県南城市佐敷冨祖崎)
マングローブ林で休む様子 - 2025.02.26 佐敷干潟(沖縄県南城市佐敷冨祖崎)

アオアシシギの名前は、文字通り「青い足」からきています。しかし、日本では昔、青という色の概念に緑も含まれていました(現代の青は瑠璃色)。そのため、実際に見ると足は緑がかった色に見えます。嘴はわずかに上向きに反っていますが、角度によっては真っ直ぐに見えることもあります。

俊敏な動きで水辺を駆ける

アオアシシギ地中の獲物を探す様子 - 2025.02.26 佐敷干潟(沖縄県南城市佐敷冨祖崎)
地中の獲物を探す様子 - 2025.02.26 佐敷干潟(沖縄県南城市佐敷冨祖崎)

アオアシシギは動物食で、昆虫類や両生類、甲殻類、小さな魚類などを捕食します。普段は浅瀬を活発に歩きながら餌を探しますが、時には水中に嘴を開いたままつけて前進しながら餌をとる姿も観察できます。水が深い場所では体を浮かべて泳ぐこともあります。

獲物を追いかける際は高速で首振り歩行をします。これは、探索しながら歩くときに見られる動作で、まとまった距離を移動する際には首を振らないことがわかっています。つまり、動いているときに首を振っているかどうかで、その場で餌を探しているのか、それとも単に移動しているのかを見分けることができるのです。

飛び立つときの鳴き声

アオアシシギは、「キョーキョー」という口笛のような大きな声で鳴くことが特徴です。特に飛び立つ瞬間に鳴くことが多く、飛行中にも「ピョピョピョ」と鳴きながら移動することがよくあります。群れで飛び立つ際には、この鳴き声が響き渡ります。

参考:
植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」
藤田祐樹「アオアシシギとアマサギに見られる採食中の歩行動作」

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