セイタカシギ
その名の通り足が長く水辺の貴婦人の異名を持つ

- 分類
- チドリ目セイタカシギ科
- 渡り区分
- 冬鳥
- 体長
- 32cm (キジバトよりやや小さい)
- レッドリスト
- 絶滅危惧II類(VU)

沖縄県では冬鳥や旅鳥として飛来し、多くが越冬するセイタカシギ。全国的には旅鳥で、夏から冬にかけてパラパラと見られる程度ですが、沖縄では比較的観察しやすい鳥のひとつです。特に豊見城市の与根遊水地には毎年のように渡来し、多い時には60羽以上が越冬することもあります。中には越夏する個体もいるんだとか。
セイタカシギは主にモンゴル以西のユーラシア大陸で繁殖し、かつては国内での記録も少なく、大珍鳥の一種としてバードウォッチャーの憧れでした。しかし、近年は飛来数が増え、1998年には沖縄島南部の糸満で繁殖記録も確認されるなど、一部は留鳥化している可能性もあります。
干潟を優雅に歩く姿にうっとり


その名の通り、足が長くて背が高いシギ。セイタカシギは主に干潟や湿地、河川、水田、沖縄ではタイモやイグサの栽培地などで見られることが多く、他のシギよりも長い脚を活かして深い水辺まで入り、餌を探すことができます。その優雅な姿から、「水辺の貴婦人」と呼ばれることもあるそうです。
集団でいると、その背の高さがひときわ目立ち、ほかのシギ類とは一線を画す存在感があります。
参考:
植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」
漫湖水鳥・湿地センター「漫湖いきもの図鑑」
沖縄県環境部自然保護課「改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 第3版(動物編)」
嵩原建二「沖縄市における新たな鳥類記録や希少な鳥類の確認記録及び繁殖記録について」