沖縄野鳥

キセキレイ

お腹の黄色がトレードマーク

キセキレイ湿地にて
湿地にて撮影 2025.02.16 比屋根湿地(沖縄県沖縄市泡瀬)

キセキレイは、南西諸島を含む沖縄では冬鳥や旅鳥として見られ、九州から本州にかけては留鳥、北海道では夏鳥として分布しています。平地から山地の河川や渓流、高山の裸地まで幅広い環境に適応して生息しており、特に渓流沿いでその姿をよく目にします。
繁殖期には屋根の上や電線にとまり、さえずることも多く、人里の近くにいます。また、渡りの際には海に浮かぶ船の灯りを頼りに降りて休む姿が目撃されているそうです。

飛翔中の鳴き声で識別できるセキレイ類

キセキレイは、セグロセキレイやハクセキレイとともに、日本で見られる代表的なセキレイ類のひとつです。セキレイ類3種は、飛翔中に鳴くことが多く、それぞれの地鳴きの違いを覚えれば、姿を見なくても識別できるそうです。

キセキレイは「チチン、チチン」と金属的な声で鳴くのが特徴で、「チチッ チチッ」と鳴きながら大きな波形を描いて飛ぶ姿もよく見られます。

渓流沿いから人家まで

キセキレイ住宅街
人家のあるところにも出現 - 2025.03.01 住宅街(沖縄県南城市)

セグロセキレイは、渓流沿いの岩の隙間に営巣することが多いですが、最近では石垣や人家のベランダ、軒下など、人工物の隙間にも巣を作ることが増えています。
また、セキレイ類の大きな特徴として、尾を激しく上下に振る動作があります。そのため、「石たたき」「庭たたき」などの異名を持ち、昔から人々に親しまれてきました。

キセキレイ
湿地にて撮影 2025.02.16 比屋根湿地(沖縄県沖縄市泡瀬)

参考:
植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」
サントリーホールディングス株式会社「 日本の鳥百科」

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