ハシビロガモ
くちばしが特徴のしゃもじカモ

- 分類
- カモ目カモ科
- 渡り区分
- 冬鳥
- 体長
- 50cm (カモメよりやや大きい)
- レッドリスト
- 低危険種(LC)
ハシビロガモは、冬鳥として全国の淡水域に飛来する中型のカモです。沖縄でも冬に姿を見せることがありますが、その数は少なめ。三角池をはじめ、水田や海岸沿いの汽水域付近でも観察されることがあります。繁殖地としては北海道のオホーツク海沿岸などが知られています。
幅広い“しゃもじ”のようなくちばし

「ハシビロガモ(嘴広鴨)」という名前の通り、最大の特徴はその幅広のくちばし。まるでしゃもじのような形をしており、その内側には**「板歯(ばんし)」と呼ばれる櫛のような構造**があります。これを使って、水中のプランクトンや浮遊物を濾しとって食べるという、ユニークな食事スタイルを持っています。
集団でぐるぐる、渦を巻くカモたち

ハシビロガモは、数十羽で輪になって水面をぐるぐる回るそうです。これは水流を作ってプランクトンや浮遊物を中央に集め、それを効率よく濾しとって食べるための行動だとか。
参考
- 植村慎吾「決定版 見分け方と鳴き声野鳥図鑑350」
- 高野伸二「フィールドガイド日本の野鳥」